scrap book

日々の備忘録程度にのんびりやっていけたらなと思ってます。

2021年4月13日

 久々に更新する。

 正直何か書こうというネタがあるわけではない。むしろ、ネタがないということをネタにどこまで書けるか試してみようという心境だ。
 当たり前だけど、文章はネタがあって初めて成立すると思う。読みやすさだとか、膝を打つような表現が文章の質を底上げする部分はあれど、面白い文章はまずネタが面白い。多分、普通に話すだけでも面白い内容なんだけど、口下手だったり、ついつい余計なことに言及してしまいがちな人々(おそらく僕自身も)にとっての救済措置が文章なんじゃないだろうか。

 仕事柄、文章を書く機会は多いけれど、どれも好きで書いているような内容じゃない。「こういうネタで書いてみて」とか「(何か書かなければいけないなら)こんなことを書いてみたいんですが、どうでしょう」といった起点でネタを仕入れ、文章として成立するような要素が集まったらいよいよ書き始める。今パソコンの前に向かっているように、次どんなことを書こうかとのんびり悩みながらキーボードを叩く時間のなんと贅沢なことか。考えながら書いていくので構成は雑だし、いつもより仕上げるのに時間もかかるけれども、なんだか解放感に満ちていて気楽な時間だ。

 「とりあえず書いてみる」という作業は、なんだか散歩に似ている。例えば「隅田川沿いを散策してみよう」とかざっくりとしたテーマで歩き始めると当然道のりはあてもないわけだけど、両国橋を通過したのでついでに国技館を眺めておこうとか、厩橋に到達して蔵前の雑貨屋を探訪してみようとか、気付いたらもう浅草にたどり着いたので浅草寺周辺に移ってみようとか色々と思いつくうちに歩数が重なっていって時間も過ぎてゆく。とりあえず書いてみると、なんとなく思考を巡らせることになるので「散歩に例えてみよう」とか思いついてみたりするわけなのだ。
 ライフワークの隅田川散策で言えば、そろそろ日が暮れてくる頃合いだろうか。日が暮れれば、往路でみた景色もまた一味変わってくる。本所にあるライオンの本社ビルに設置された「LION」のネオンパネルが点灯する時間帯が季節によって変わっていることに気付いたり、両国橋から見えたLIXILのネオン看板が撤去されたことで夜景が少し寂しくなったなと感傷的になってみたりする。ここまでの文章を折り返し地点として見返してみたけれど、「思ったより書けるもんだな」というくらいの感想しかない。超高速で面白みの無い復路である。

 ただまぁ、今考えていることを特に推敲せず書き殴るのは大変心地よい。(多分)ハレーションが起きるような要素もない。なんちゃってアウトプットができたので頭もスッキリしている気がする。次回はドラマの感想なり好きな音楽なり映画なり、物申してみたいことに触れてしっかりとした記事を投稿しないといけないような気もしてくるけど、それよりもなるべく短いスパンで更新できることを目標に掲げておこうかと思う。